北陸 新幹線 水没。 北陸新幹線水没で分かった基地の 本当の役割

北陸新幹線 E7系・W7系 編成一覧 「かがやき」「はくたか」の車両

北陸 新幹線 水没

台風19号による記録的大雨で、長野県長野市のJR東日本「長野新幹線車両センター」で北陸新幹線車両10編成が水に漬かった。 2023年春の敦賀開業では、福井県敦賀市に車両基地が建設される。 場所は笙の川と木の芽川に挟まれたエリア。 浸水の危険性について、建設を進める鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、80年に1度の大雨を想定した敦賀市のハザードマップを基に「浸水することはない」とする。 車両基地が整備されるのは福井県敦賀市観音町を中心とする約12ヘクタールの細長いエリア(保守基地を含む)。 17年から工事を進めている。 収容庫として7線のほか、検査庫もあり車両の留置や日常的な点検を行う計画。 敷地の南北に川が流れ、機構によると、北端は木の芽川から直線距離でわずか200メートル。 南端も笙の川から400メートルという。 敦賀市が2008年に作成した洪水ハザードマップは、笙の川がおおむね100年に1度の大雨(日雨量220ミリ)、木の芽川は80年に1度の大雨(日雨量214ミリ)を想定している。 機構や市によると、敷地は南の山方面から北の海方面に向かって低くなっており、低地に当たる北側の一部は、浸水想定の中でも最大の2~5メートル未満。 それ以外の部分も多くが0・5~2メートル未満とされている。 ただ機構は盛り土によって敷地を水平にして整備することにしており、特に北側の盛り土は最大13メートル。 少ない場所でも3メートルはかさ上げする計画で「浸水想定と盛り土の高さを考慮すると、安全性は確保されると考えている」とする。 JR東日本によると、長野市の車両センターは、堤防が決壊した千曲川から約1キロの距離にある。 市のハザードマップでは10~20メートル未満の浸水が想定されていたという。 北陸新幹線には石川県にも白山総合車両所があり、JR西日本金沢支社は「市の浸水想定区域外に位置しており、さらに地面に4メートル盛り土して整備されている。 浸水の危険はない」と安全性を強調。 「大規模災害への備えは重要で、引き続き自治体のハザードマップを注視し、必要な対策があれば検討していきたい」としている。

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北陸新幹線 長野新幹線車両センター 水没し廃車となるE7系・W7系

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影響が大きいところのみのかさ上げ 今回新たに示された対応案では、長野新幹線車両センターについて、列車運行に大きな影響を与える 電気設備関係については設備のかさ上げをすることが盛り込まれています。 それ以外の車両基地についても大方針が示されており、「設備の重要度に応じた対策を設備毎に検討」するとしています。 ハード面での対策が検討されている箇所は最大400箇所程度を想定しているとのことで、中長期的な内容となりそうです。 先述の鉄道・運輸機構が財産を所有している設備についても触れられていますので、他の新幹線基地にも対象範囲がありそうです。 車両基地自体の大半は現状復旧 今回水没した長野新幹線車両センターですが、 着発収容線・保守用基地といった大半のものは現状復旧とされる点が意外と感じる方も多いのではないでしょうか。 これは、そもそもなぜ新幹線の基地を浸水が想定される場所に建設されていたのかという背景に依るものと考えられます。 鉄道黎明期に建設された路線とは異なり、需要がある終着点になるべく近くで大量に連続した平坦な土地を必要とするため、土地買収が容易である必要があります。 埼京線の車両基地が現在の南古谷と決定するまでの経過・宮原駅方面への延伸断念に繋がったエピソードなどが挙げられるように、鉄道車両基地の用地自体が路線延伸・新規開業では大きな課題となります。 大都市圏のほとんどの鉄道路線が起点側より終点側に車両基地があります。 主要駅の一等地に併設するのは現代では難しく、 比較的地価が安い場所が選定されるのが一般的です。 地価が決められる評価ポイントの一つに、この浸水の影響がどれくらいあるかという点があることは社会人世代ならお分かり頂けるかと思いますが、この都合から、 結果的に浸水想定がされる場所に車両基地が建設される事例自体は全く珍しいものではありません。 今回の長野新幹線車両センター自体も建設時点である程度の盛土・かさ上げこそされていますが、これを本線の高架のような高さまで持ち上げるのは費用対効果が非常に悪いものとなります。 もし長野でこういった抜本的な工事をしたところで、このような課題は全国各地の車両基地が抱える課題ですので、 他の車両基地全てを絶対に水没しない高さに持ち上げることは現実的とは言えません。 今回のような車両水没には車両の避難といった別のアプローチをすることが適切という判断が下されること自体は当然のことと言えるでしょう。 JR東としての対応案は出されたものの…… 北陸新幹線は長野新幹線 愛称 として運行を開始してから既に年数が経過しているものの、あくまで整備新幹線の一環として建設された路線です。 今日の新幹線開業ではお馴染みとなる並行在来線の第三セクター化などを実施した先駆け的な存在ですが、現在も車両基地となる長野新幹線車両センターを含め、独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」がその土地・財産を所有しており、それをJR東日本が借り入れている格好です ざっくりと噛み砕くと、賃貸物件で営業しているテナント状態。 そのため、JR東日本が検討している電気関係設備・信号制御のかさ上げ、検修庫の開口部 車両用・職員用の扉 への止水板設置などはJR東日本の独断で工事できるものではありません。 今回発表されたハード面での防止策は鉄道・運輸機構が管轄するものとなりますので、今後具体的な工事がどういったメニューとなるのかは現時点では不明です。 運行面での対策も この対応でファンや有識者からの疑問として大きかったものとして、車両の避難が出来なかった点が挙げられます。 国鉄時代の東海道新幹線で鳥飼車両基地の水没があり、この際に本線上へ避難したエピソードが有名で、このような対応が出来たはずでは?という指摘が相次ぎました。 今回のプレスリリースでは、 最終的には「総合的に判断」としつつも、その検討をする指標をいくつか示しています。 河川水位・流域雨量指数・流域降雨量といった指標、これに加えて台風の進路などの一般的な気象情報を含めています。 今回の発表は 判断をしやすい環境を整備するといった趣旨の内容です。 刻一刻と変化する 状況把握・判断の最適化をするという発想は、具体的な数値一辺倒としたり、はたまたその時考える……といったものではなく、判断の早さが求められるいざという時をしっかり考えた対策と言えるのではないでしょうか。 この指標も専門機関のデータを基にしつつ社内の独自で算出するとしており、今回のような被害を絶対に出さないという強い意志を感じさせられます。 災害発生直後はJR東日本への批判も大きかった今回の対応ですが、全ての災害を事前予測することは非常に難しいのは言うまでもありません。 今年も夏がもうすぐやってきます。 他社も含めて、集中豪雨・台風といった大規模災害の深刻な被害が生まれないことを願って止みません。 関連記事はこちら.

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台風19号で浮いた車両……北陸新幹線の復旧に“秘策”はあるのか

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鉄道ジャーナリストの枝久保達也氏は「車両を事前に避難させた例は過去にもある。 水につかった10編成は廃車となる可能性 台風19号が東日本を蹂躙 じゅうりん したあの日、深夜4時ごろまで荒川の水位をチェックしながらソファでうとうとしていた筆者は、朝7時のNHKニュースに映し出された、新幹線車両が並んで水没する映像に衝撃を受けて飛び起きた。 12日夜、伊豆半島に上陸した大型で非常に強い台風19号は、関東甲信越、東北地方の広い範囲に記録的な豪雨をもたらした。 これまで長野県は台風被害が比較的少ないことで知られていたが、千曲川の各所で堤防越水による氾濫が発生、長野市穂保 ほやす 地先では約70mにわたって堤防が決壊し、北陸新幹線「長野新幹線車両センター」のある長野市赤沼は濁流にのみ込まれた。 水没したのは北陸新幹線用に製造された最新車両のJR東日本E7系車両と、JR西日本W7系車両(仕様は同一)で、留置線に停車していた7編成と、検査庫で点検中だった3編成の合計10編成(120両)の全てが、車内の座席まで浸水する被害を受けた。 新幹線車両は走行や車内サービスに必要な機器の多くを床下に搭載している。 これらは電子機器の塊であり、泥水につかった機器は全滅で再利用は不可能だ。 また水没した自動車はいくら洗っても臭いがとれないと言われるように、浸水した座席をはじめとする車内設備も全て交換が必要になるが、これらの大規模な工事を現地で行うことは困難であるため、10編成は廃車となり、代替の新車を製造することになるとの見方が有力だ。 基地は最大10メートル超の浸水が予想されていた いわゆる「整備新幹線」である北陸新幹線は、1997年開業の高崎—長野間を旧日本鉄道建設公団(鉄道公団)が、2015年開業の長野—金沢間を独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が建設し、施設をJR東日本とJR西日本に貸し付ける形で運営されている。 1編成あたり30億円以上の新幹線車両が10編成も水没するという前代未聞の事態に、車両基地の場所の選定に問題があったのではないか、事前に車両を避難させることはできなかったのか、という指摘が相次いでいる。 例えばは18日、車両基地のある場所は長野市のハザードマップで最大10メートル以上の浸水が予想されていたことを指摘している。 同紙の取材に対し、車両基地を建設した鉄道・運輸機構の担当者は、供用を開始した1997年にはハザードマップができていなかったとした上で、「長野駅から近く、広い平たん地があり、用地買収に支障が少ないことを考慮して建設地を選定。 長野県が作製した洪水浸水被害実績図を参考に、約2メートルの盛り土をした」とコメントしている。 リスクは東海道、山陽、九州各新幹線の基地にも は18日、1998年8月の「那須水害」で線路設備が冠水した経験がある東北新幹線の小山新幹線車両センター那須電留基地では、浸水を防ぐために事前に車両を避難させていたと報じている。 車両基地ごとに伝承されてきた経験が水平展開されていなかったとすれば、JRの対応に改善の余地があることは間違いないだろう。 または17日、JR各社の新幹線の車両基地、全18カ所中7カ所が洪水による浸水想定エリアにあるという独自調査の結果を報じている。 1メートル以上の浸水が想定されているのは、東海道新幹線の「鳥飼車両基地(大阪府)」「浜松工場(静岡県)」、山陽新幹線の「博多総合車両所広島支所(広島県)」、九州新幹線の「熊本総合車両所(熊本県)」の4カ所で、鳥飼車両基地は敷地の一部で5メートル未満、浜松工場は、敷地の大部分で3メートル未満の浸水が発生するおそれがあるという。 鉄道建設時共通の悩みが、広大な敷地を必要とする車両基地の立地である。 市街地で用地を買収すると建設費が跳ね上がってしまうため、手に入れやすい土地の中から選ぶしかない。 そしてそれは、往々にして海や川沿いの地盤や水はけが悪い土地であったりする。 車庫の水没は今回に限ったレアケースではなく、鉄道事業者にとって普遍的な事業継続リスクなのである。 東海道新幹線が水害の翌朝も通常運転できたワケ 前述の「那須水害」のように、新幹線車両基地の浸水被害は過去にも発生している。 その中でも最大規模の事象が、1967年の大阪府北部を中心とする「北摂豪雨」による東海道新幹線鳥飼車両基地の浸水被害であった。 1967年7月9日深夜、16時から24時までの6時間で187ミリも降り続いた集中豪雨によって、鳥飼車両基地の北に沿って流れる安威 あい 川の堤防が決壊し、濁流が車両基地に流れ込んだ。 翌日の朝刊は安威川から流れ込んだ水で浸水した車両基地の写真を一面で伝えた。 ところが東海道新幹線は、この日も朝から通常通り運転を行っていた。 なぜなら鳥飼車両基地は、夜を徹して新幹線車両を高架線上に退避させ、車両を水没の危機から守り通したからであった。 当時、国鉄東海道新幹線支社の運転車両部長だった齋藤雅男氏は、著書『』で当時の緊迫した対応を振り返っている。 齋藤氏によると、安威川は車両基地よりも水面が高い天井川であり、当時は河川の改修も進んでいなかったため、車両基地水没の懸念は開業時からあったという。 虎の子の新幹線車両を水浸しにするわけにはいかないので、車両を高架の本線上に退避させる手順を定め、何度も図上演習を実施するなど訓練を重ねていたのである。 7月9日21時34分に安威川が警戒水位を突破すると、基地に留置していた13編成と保線用のモーターカー(作業車)を、営業運転が終了した上り本線上に順次退避させていった。 退避が完了したのは日付が変わった午前1時半。 この時基地は、すでに湖のようになっていたという。 本線上に退避した車両は、翌朝回送列車として駅に送り込まれ、始発からダイヤ通りに運転を開始したというわけだ。 2015年9月9日から11日にかけて発生した「関東・東北豪雨」では、鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市の広い範囲が浸水。 鬼怒川に沿って走る関東鉄道常総線も、路線の3分の1に当たる17. 4kmが水没し、唯一の車両基地である水海道車両基地は最大1メートル浸水した。 によると、常総線は10日8時ごろから水海道駅付近、14時過ぎから全線の運転を見合わせた。 車両基地の社員らは14時30分ごろから16時ごろにかけて、当時基地に留置していた53編成中、検査中などで動かせない車両を除いた46両を、標高の高い守谷駅や取手駅に退避させた。 車両基地は11日5時ごろから浸水が始まったが、大半の車両は難を逃れ、18日から一部区間での運転再開が可能になった。 この判断を後押ししたのが、過去の経験の伝承であった。 関東鉄道では、1986年8月の小貝川氾濫時にも基地の水没を想定して車両の避難を検討したことがあった。 このエピソードが車両部門、運転部門の現場で伝承されていたため、車両の退避をすぐに決めることができたのだという。 点検・保守用の作業車も水没してしまった 今回の北陸新幹線長野新幹線車両センターの浸水でも、事前に車両を退避させるべきだったという意見があるが、社員にも危険が及ぶ可能性がある災害時に、準備・訓練していないことをぶっつけ本番では行えない。 東海道新幹線の鳥飼車両基地の事例にせよ、関東鉄道の水海道車両基地の事例にせよ、事前に災害リスクを想定するところから、浸水対策が始まることが分かる。 リスクを認識し、備えを検討し、そのために必要な設備の整備や改修を行い、規程を整備し、計画に沿って訓練を行い、ようやく初めて実際に対応することができるのである。 前述のように、JR東日本でも浸水経験のある車両基地では車両の退避を決断しているだけに、水平展開が行われていればという思いはぬぐえない。 今後は車両基地そのものの浸水対策も検討が必要かもしれない。 長野新幹線車両センターでは、「変電設備」「確認車車庫」「車輪研削庫」「臨時修繕庫」「仕交検査庫」などが水没し、新幹線車両以外にも多くの業務用車両や保守設備が使用できなくなった。 新幹線の場合、台車やブレーキ、パンタグラフなどの重要な装置を、車両を分解することなくそのままの状態で検査する「仕業検査(2日おき)」と、これら装置の機能を検査する「交番検査(30日おき)」が法定点検として定められている(車両の分解が必要なそれ以上の検査は、専門の設備を持つ自社工場で実施する)。 水没した「仕交検査庫」とは、仕業検査と交番検査を行う施設である。 車検切れの自動車は走ることができないのと同様に、鉄道車両も必要な定期検査を受けないと、本線上の走行は認められない。 つまり、車両だけが助かっても、基地機能が失われると運転を継続することはできなくなってしまうのだ。 実際には、他の車両基地に設置された設備を借りて検査を行うことになるが、車両の運用などに大きな制約が生じることは避けられない。 例えば地下鉄では地上で洪水が起きた場合に、地下駅・トンネルへの水の流入を防ぐために出入口や換気口を密閉する装置が設置されている。 今後いつ訪れるか分からない水害リスクに備えるためには、重要な検査設備については、浸水時でも検査庫内を守る浸水防止装置の設置を検討する必要もあるだろう。 ---------- 枝久保 達也(えだくぼ・たつや) 鉄道ジャーナリスト・都市交通史研究家 1982年生まれ。 東京メトロ勤務を経て2017年に独立。 各種メディアでの執筆の他、江東区・江戸川区を走った幻の電車「城東電気軌道」の研究や、東京の都市交通史を中心としたブログ「Rail to Utopia」で活動中。 鉄道史学会所属。 ----------.

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