リクルート キャリア 記者 会見。 リクナビ「内定辞退予測」問題、厚労相が見解 「職安法違反あれば厳正に指導」

リクナビ問題、個人情報保護委が初の是正勧告 :日本経済新聞

リクルート キャリア 記者 会見

個人情報保護法の改正を受け、2016年1月に内閣府の外局「特定個人情報保護委員会」を改組して発足。 各省庁がばらばらに担ってきた個人情報保護法の「監視・監督役」を一手に引き受け、個人情報の不正利用を監視・監督する。 勧告は法律違反が明らかとなった場合に改善を求める措置で、指導よりも重い。 (朝日新聞2019年8月27日朝刊「リクナビ側の改善勧告 内定辞退予測 同意得ずに販売」) 個人情報保護委員会の2016年1月設立以来、初めての勧告となりました。 この勧告を受けて、リクルートキャリアは同日19時30分、記者会見を開きました。 この問題でで記事を書いた私のところにも案内が18時ごろに来たのです。 せっかく案内を受けた以上は、ということで私も記者会見に参加してきました。 記者会見は小林大三社長と浅野和之執行役員が対応 会場に指定された新橋の貸会議室にはテレビカメラが10台、記者は私含め約50人ほど。 各席には、回答者の座る位置を示すペーパーが置かれていました。 記者会見に対応するのは小林大三・代表取締役社長、浅野和之・執行役員。 開始5分前には記者会見資料が配布されました。 なお、同資料はリクルートキャリアのプレスリリースでも出ています。 19時30分、予定時刻となり、小林社長と浅野執行役員が入場。 まず、小林社長からこの資料(プレスリリース)を読み上げる形での謝罪と経緯説明です。 事象1 研究開発的な位置づけの商品に対する複眼的なチェック体制の脆弱性 対応策1 商品・サービスのチェック体制の標準化と複眼的チェック 事象2 イレギュラー対応に関する作業手順の未整備 対応策2 プライバシーポリシー改定作業手順の整備・明文化 事象3 プライバシー観点で商品・サービスを横断的にチェックする機能の不全 対応策3 プライバシー責任者の設置 事象4 専門的知見の活用にむけたスタッフ間の連携不足 対応策4 リクルート全体でのスタッフ機能の統合と強化 いずれも社内対応の話であり、学生や企業への補償、社長を含む関係者の進退・処分などが書かれていません。 まあ、でも、質疑応答で答えるはず。 そう、この時点では思っていました。 学生へは「真摯にご相談に乗っていこう」 質疑応答のトップバッターはNHK。 「今回のこの課題は学生の皆様への心情の配慮不足と、いわゆる経営のガバナンス(不足)にあったと思っています。 したがって誰か特定個人の責任というよりもこれは組織全体の責任であり、そしてその組織全体の経営体制が機能する経営体制を作れていなかった私の責任が一番大きいと思っています。 適切な同意を取れていなかった学生7983人に対する通知、さらにリクナビDMPフォローの対象になっていたかがわかる特設ページの設置というのを学生の皆様にきちんと通知。 その中で学生の皆さんが相談をしたい、と不安だ、ということについて一点一点、真摯にご相談に乗っていくということに集中しております」 色々、ツッコミどころのある回答ですが、それは後にして、続いて、ニコニコ動画。 「説明資料の2ページ、事象1について。 単独プロジェクトとありますが、開発コストはかかるわけで、幹部の方は確認しなかったのでしょうか。 たとえば、小林社長、浅野さんはこのリクナビDMPフォローをどの時点で知ったのか、ということを教えていただきたい。 さらに、知った時点で学生の反発や法的なリスクが多大にあるとお二方、お考えにならなかったのでしょうか」 小林社長 「この商品は研究開発的な位置づけであるがゆえに、投資額も限られたものでした。 したがってサービスが生まれる過程において通常、商品が本当は経るべきサービスレビューをかなり省いて事業部の中で決めることができた、というのが現状でございます。 私や浅野がこのサービスを知ったのはリリースした後ではあるのですが、これは学生の皆様から見てどうなのか、これは学生の皆様から不信を抱かれるものではないのか、という観点を我々ももつことができませんでした。 通常、本当のサービス開発のときには学生の目線から見てどうなのか、ということを代表するような機能組織がレビューで入るのですけど、そこが全く不在のまま。 しかも私もその観点に気づかなかった、と反省しております」 続いて朝日新聞。 NHKに続いて補償問題について質問します。 「まず最初の質問は社長はどのようにされるのか?あと学生への補償はサイトを作るのはわかったのですがその先はどのようにしていくのでしょうか?それからリクナビをどのように変えていくのでしょうか」 これに対する小林社長の返答。 「まず、私自身のこれは進退に関するご質問ですが、本件を通じて、新卒事業は本当に存続の危機にある、と自分は感じています。 今回、非常にご迷惑をおかけした学生の皆様の信頼をゼロから取り戻していくには一体何が必要なのか、個人情報保護委員会から受けた指摘を踏まえてこの組織をどう変えていくか、私自身はこの問題に集中したい、と考えています。 それから、学生の皆様への補償ですが、今は学生の皆様にとにかく通知を届ける、そしてどんな状態にあったかということをチェックしていただき、そしてその学生の皆様がどのような不安なのか、学生の相談に乗っていくということを優先したい、と思っています。 リクナビはどうなるか、というご質問ですが、これは今、まだ検討段階ではあるのですが、色々な商品設計をする時のポリシーを変えないといけないと思っていまして、この学生の皆様の支持が得られる、あるいは学生の皆様にとって明示的に選択できる、どういうポリシーを掲げながらそこを考え、それを経営の意思決定のときに必ずそこを盛り込む体制、経営システムを作ることがメインだと思っていまして。 その経営システムと経営ポリシーの中でリクナビの中の商品を一つ一つ変えていくということをやっていきたいと思っています」 進退については、「まずは集中したい」。 補償については「通知を届ける」、リクナビをどう変えるかは「検討段階」。 と一言で済む話を修辞が多すぎて何が言いたいのか、わかりません。 実は今回の記者会見、全部、この調子でした。 日経クロステック、技術面で痛いところを突く 以降、小林社長・浅野執行役員が謝罪しつつも具体策は示さない、利用企業名等は出さない、利用企業は利用合否判定には使っていない、というスタンスで押し通します。 かなり痛いところを突いたのは日経クロステックと日本経済新聞。 日経クロステックです。 リクナビDNPフォローのサービス提供スキームの方ですね、2019年2月以前ですが、こちらは個人情報を預からず企業側で突合していた、とあります。 リクルートキャリア側はいわゆるユーザーさんの情報、氏名・住所を含めて、全く持っていないにもかかわらず、(学生個々の)idのスコアを算出していた、という理解でよろしいのでしょうか? 浅野 個人情報、今、おっしゃられたような氏名ですとか、メールアドレスですとか、そういった情報ではなくて。 cookieの情報というものと、それと企業さんの方で管理している応募者の管理idがそれぞれあります。 その2つだけをいただいている、という状況です。 日経クロステック ではなく、リクナビ自体、またはリクルートキャリアが学生の個人情報、特にcookieデータとひもづいた学生の個人データを持っていなかった、ということですか? 技術的にかなり痛いところを突かれたのか、それまで自信たっぷりに回答していた浅野執行役員も聞き直します。 浅野 企業さんが… 日経クロステック いや、リクナビまたはリクルートキャリアが、です。 浅野 それはですね、cookieの方の情報を突合しておりますので、そこの時点で我々は情報をもっています。 リクナビの、です。 日経クロステック 学生の、氏名、住所等の個人情報をもっている、ということですね。 浅野 そうですね。 日経クロステック とすると、容易に照合可能な状態でcookie情報を突合、おそらくcookieシンクのことを言っていると思うのですが(浅野「はい」)、その状態でスコアを算出したのであれば、一般には提供元に個人情報が存在するので、個人情報の第三者提供になると思うのですが、そういった理解でよろしいでしょうか? これは、すみません、文系出身の私は何を指すのか、全く理解できませんでした。 ついでに言うと、翌日の新聞各紙でもこのやり取りはほぼ皆無。 ただ、相当痛いところを突いたのか、それまで順調に質問に答えていた小林・浅野両氏も顔を見合わせます。 小林 すみません、今の技術的なお話は、もし、今回のこの場でのご説明で足りないようであれば、ちょっとまた別に(機会を)設けさせていただきたいのですけど。 今の理解では、企業が個人ごとの企業独自の応募者IDでアンケートを取ります。 そこで得られるcookieにリクルート側も同じタグを埋め込んでおいて、リクルート側の方でこのcookieとブラウザを特定できる、という状態なんですが、この特定できたブラウザの人が一体何者かはわからない、という状態で企業の方にはお返しする。 そうすると、企業の方はそれがどういう人なのか、はそのデータベースは企業にしかないので、企業側の方で突合する、という仕組みだと思っております。 日経クロステック つまり、リクナビ側では、いわゆるリクナビ2019に会員登録された学生の方も、同じくcookieデータが追跡できていると思うのですけど、そのcookieデータを対象の学生会員の方は今回のスコアを提供した対象の方には一人も含まれない、という理解でよろしいですか? 浅野 あの、すみません。 今のお話をもう少し、お話しますと、リクナビというものはリクルートキャリアが運営しております。 今回、DNPフォロー提供スキームを実施するにあたって、弊社のグループの中にあるリクルートコミュニケーションズ、という会社がございます。 そちらがですね、基本的に今回の突合等のスコア抽出というのを行っております。 そのため、リクナビからcookie情報をリクルートコミュニケーションズに個人特定できない形で得るだけですので、組織の壁もございますし、会社の中において、リクルートキャリアでは個人情報を持っておりますが、リクルートコミュニケーションズは持っていない、という状態です。 日経クロステック それがいわゆるサードデータパーティで、リクルートコミュニケーションズを経由することによって個人情報でなくなった、という判断された、ということですね? 浅野 我々が、ですか。 日経クロステック はい。 浅野 今回、判断された、ということも含めて、全部、個人情報保護委員会さんの方にもご説明しております。 日経クロステック 2019年3月以降の業務委託契約ですね、こういった形に変更された理由を教えてください。 どのような議論があったか、も含めてお願いできますか。 浅野 いくつかあるかと思いますが、まず、2019年2月以前のスキームで申し上げると、基本的には、突合できる数自体が非常に少なくなってしまう、というところがございます。 当然、cookie情報ですので、ブラウザが違えば、スマホであったりPCであったり、ブラウザが違えば突合がしにくくなってくる。 当然、出てくるスコアの精度が大きく変化してきます。 そういった中において、個人情報のものを企業様の方からお預かりして、その数を含めてデータ量を確保していく、という風なやりかたであったり、精度も含めてスキームを変更させてもらった、という形です。 (次の質問に移る前に) すみません、私、誤回答していました。 当時の認識で言えば、個人情報保護委員会さんにもお話しましたが、個人情報をお預かりして、情報をハッシュ化します。 ハッシュ化同士の情報を突き合わせる、という形でやっておりますので、生データ、個人そのままの情報を突き合わせるのではなくて、ハッシュ化して、それを突き合わせる、ということをやっておりました。 ですので、正確に申し上げますと、その時点で我々は個人情報ではない、という認識の元にやっていた、というところでございます。 日本経済新聞「選考の順番に使っている企業がある」 続いて、日本経済新聞。 合否判定ではなく、選考の順番に使っている企業がある、とこれも痛い所を突きました。 日本経済新聞です。 学生の目線が欠けていた、ということで、今、学生に特設サイトで開示していると思うのですが。 (学生の関心は)対象になっているか否か、というところではなくて。 学生自身が知りたいのはどこの企業にどういったスコアでどのタイミングで提供されていたのか、ということを知りたいと思います。 こちら、今後、調査して開示される予定があるのでしょうか。 それと、これは個人情報なので学生個人が個人情報の開示請求をしたときには当然、開示の対象になると思うのですけど、学生が開示請求をすれば出てくる種のものなのか、二点お願いします。 浅野 今、おっしゃっていただいた今後、情報開示をしていくのか、というところに関しては、当然、二つ目のご質問に重なるのですが、学生の方々から開示請求をいただいた場合には、法に則って、開示請求していかないといけない、と認識しております。 そちらについては、ちゃんと(学生に)お伝えしていくつもりです。 日本経済新聞 スコアや利用提供企業も提出していく、ということですか。 浅野 はい。 日本経済新聞 先ほどの質問(合否判定について)で、合否判定に使っていない、ということだったのですが、合否判定に直接使わなくても、そのスコアが選考の有利不利に働くような、そういった事例というのもないということでいいのでしょうか。 浅野 有利不利に働く、というのは例えばどういう? 日本経済新聞 取材している企業の中で、選考の順番を決めるときに、こちらのスコアを参考値として使っている企業もありまして。 企業にもよるのでしょうけど、大量に選考の面接をする中で、最初の方に面接をするか、この学生を後ろの方にするのか、ある程度、選考に影響を与えると考えられる場合もあると思いますが。 浅野 我々の認識は、お伝えさせていただきますと、どちらかと言うと、今回のお出ししている情報と言うのは、(選考)離脱の可能性だと思っております。 学生様と企業様の間で選考プロセスを経ていく中において、離脱をされていく、離脱というのは(選考・内定)辞退ということなんですが、その可能性というものをスコアで出しているものですし。 これは確率の話でもないですし、パーセンテージで表せるものでもないです。 というところの前提の中において、離脱の可能性の高い学生をたとえばですが、しっかりコミュニケーションを取っていただいて、フォローしていただく、みたいなものに使っていただく、という風な認識です。 そういった形で利用されていた、と認識しております。 石渡 浅野さんは閲覧情報で業界・業種をどういうものを見ているのか、とお答えされました。 これは複数の業界・業種をチェックしている学生は辞退率が高い、と算出するものだったかどうか、など具体的にお答えいただきたい。 浅野 正確性をもってですね、こういう場合はこうだ、というものが出てくるというよりも、色々な情報を、何をどういう業界を志望しているか、など色々見ている中において、スコアが出てくるものでございます。 何かロジックをもって私がここでご説明できるというところが、誠に申し訳ないのですが、ちょっとできないということなんですが。 小林 補足させていただきますと、これは該当企業の方の前年度の、そのプロセスから離脱したという方の情報をいただいて、その前年度の方がリクナビ上でどういう行動をとっていたのか、行動履歴と合わせてまずアルゴリズムを作成します。 したがって、該当企業ごとにどういう行動特性をもった方が、辞退をしていく可能性が高いのか、割り出すので、さっきおっしゃったように、複数の業界を見ていると自動的に辞退率が高くなる、ということが基準として決まっているわけではなく。 全てはその類似の行動履歴というのでアルゴリズムを作ったもので照合していた、というのが現実です。 石渡 なぜ、これをお伺いしたかというと学生を取材していると、複数の業界を志望している、あるいはチェックしていると、あの辞退率が高くなるだろう、と。 もう今後、リクナビを使うにしても、本命の企業と同じ業界をチェックする以外に、もう使わない、という学生が出てきているものですから、そのあたり、どういうご認識かな、と思いましてお伺いしました。 小林 今、おっしゃったような感じられている学生さんがいらっしゃるのでしたら、もう本当に申し訳ないと思います。 このサービス自体は廃止していますが、今回のこのサービス展開をしたことによって、今みたいな認識で、いわゆる健全な就職選びができなくなっているのだとしたら、本当にそこは申し訳ないと思います。 小林・浅野両氏の回答は前年度データと企業ごとによって違う、とのことでした。 となると、前年度データで複数業界を志望している学生の辞退率が高ければ、それが反映される、ということを意味します。 おそらく、社内の優秀な社員の特性に近い学生を採用するコンピテンシー採用の流れもあるのでしょう。 コンピテンシー採用、当たっている部分があることは否定しません。 ただ、全部が当てはまるか、と言えばそうではなく。 たとえば、優秀社員が野球好き・サッカー嫌いだったとして、それに近い学生を採用すればいい、という話ではないはず。 リクナビの行動履歴ですとか、複数業界を志望する、というのもこれに近い話であまり意味あるデータとは思えません。 それを複数業界志望は危険だから、と学生に思わせるリクルートキャリア/リクナビの罪は大きいと言わざるを得ません。 ベネッセは10日で補償準備。 リクナビは? 学生の補償についても、あえて質問してみました。 石渡 学生視点の欠如とか、事業の存続の危機と言っている割に、ご無礼ながら言い訳に言い訳を重ねて、どう補償するか、という話が書いていない。 先にお二人、この点で質問されて、「まずは学生に告知すること」と回答されている。 そこでもう一度、お伺いするが、過去の個人情報流出事件の企業対応にならって、500円ですとか数千円の金券をお詫び料としてリクナビ会員に出す、ということは検討されているでしょうか? 小林 これも先ほどの回答と一緒になってしまうのですが、学生の皆さんそれぞれによって、こういうデータを開示してほしい、とか、こういうことはなかったのか、とか、色々なご相談を受けていることに対して、今はお答えするということが重要と思っています。 ですので、先ほどの中で、1人500円とか、そういう話は今は検討はしておりません。 NHK、朝日に続いて、さらに金券という具体例を出して質問しましたが小林社長は「検討していません」と言い切りました。 2014年のベネッセ個人情報流出事件では、発覚し、記者会見をしたのが7月9日。 情報漏洩件数を3504万件として、お詫び料として金券500円の送付を発表したのが9月10日でした。 約2か月かかっているので、リクルートキャリアが遅い、とは言えないかもしれません。 ただし、ベネッセは記者会見の8日後、2014年7月17日には、顧客補償に200億円を用意する、と発表しています。 ベネッセ社の親会社・ベネッセホールディングスの原田泳幸(えいこう)会長兼社長らは17日、東京都内で記者会見し、「大切なお子様の『学び』に携わってきた企業として、このような事態を招いたことに深く反省する」と改めて謝罪した。 今後、200億円を準備し、個人情報が流出した顧客への補償を進める考えを示した。 記者会見で「ベネッセは被害者なのか、加害者なのか」と問われた原田氏は、「今の段階では、お客様にこれだけ迷惑をかけたという意味で加害者だと思う」と語った。 顧客への補償を行うことについては「(事態の)重大さを認識した私の決断」と説明。 おわびの品を贈ることや受講費の割引などを検討するという。 率直に言って、これは遅すぎる対応、と私は考えます。 リクナビ「不信任」が現実のものに 約2時間にわたって、記者会見が行われましたが、これまでに出ている情報や対応策から踏み込んだものは特にありませんでした。 こうした対応からは、「どうせ、学生はリクナビを使わざるを得ないはず」という傲慢な思いが透けて見えます。 社長・執行役員が補償や企業名公表に動かない以上、リクルートキャリアの大学・企業担当者もまた、お詫び行脚をしても何も話せるはずがありません。 それもあってか、前記事で書いた「不信任」は現実のもの、となりつつあります。 読売新聞2019年8月28日朝刊「リクナビ 大学に謝罪 辞退率販売『学生に薦めぬ』反発」記事にはこうあります。 大学の中には、同社(リクルートキャリア)との関係を見直す動きもある。 中央大は、学内の就職ガイダンスなどのイベントで、同社に就活動向を話してもらうこともあったが、今後は呼ばないことに決めた。 同大の担当者は「信用がなくなった。 学生に安心してリクナビを薦められる状態ではない」と話す。 都内の別の私立大は、毎年春に保護者向けガイダンスを開き、同社に講演を依頼してきた。 同大の担当者は「保護者がどう受け止めるか心配だ。 今後は講演を頼みにくくなる」と話す。 個人情報保護法の違反が認定され、さらに職業安定法への抵触についても今後、調査が進みます。 今回の記者会見のような対応だと自ら傷口を放置するどころか、さらに広げているものでしょう。 少なくとも、学生への補償をどうするのか、そして利用企業名の公表と補償については、リクルートキャリアは早急に明らかにすべき、と私は考えます。 就活生のウソ・「盛る」を見破る方法 学生のウソ・盛るは今も昔も 就活において、ウソ・盛るは今も昔も変わりません。 しかし、企業からすれば、学生のPRポイントを信じて採用したところ、大したことはなく、がっかり。 挙げ句、採用担当者が他部署から「今年の人事は何をやっているんだ。 あんな外れ人材を採用するなんて」などと怒られることになります。 当連載は、採用担当者を想定読者としてお送りするものです。 その一回目が「学生のウソを見破る方法」。 エントリーシート・履歴書、面接の2段階で7点、ご紹介します。 それから、ウソを見破った後はどうするべきかについてもまとめました。 エントリーシートのウソ エントリーシートのウソは以下の3点です。 1:検証不能な数字を多用している 例:「飲食店のホール責任者として来客者数増加策に着手。 キャラクターグッズをプレゼントする方策を考案し、実現。 その結果、来客者数が大幅に増加した」 ちょっと考えれば、学生アルバイトにそう大きな権限など与えられません。 が、エントリーシートでは学生の権限を越えた実績・成果が飛び交います。 その典型が冒頭の例。 飲食店(ファミリーレストラン)のアルバイトだった学生が私に持ち込んだものです。 書類選考落ちが続く、と言うので、見たところ、このエピソードがありました。 3:エピソードの背景説明が長すぎて本人の説明がない 例:「ゼミでは女性キャリアの変遷について研究しました。 総合職は男女雇用機会均等法で(以下、説明が続く)。 私は聞き取り調査から卒業論文を執筆予定です」 冒頭の例だと「聞き取り調査」で何をどう苦労したかが、採用担当者の知りたいところ。 研究内容は「女性キャリアの変遷」だろうが「万葉集」だろうが「戦前の政党政治」だろうが、何でもいいはず。 ゼミに限らず、サークルやイベント運営など、エピソードの背景説明を長く書いてしまう学生は結構います。 それでいて本人がどう関わったかはほとんど書いていません。 こういうエントリーシートは、ウソを書いている可能性がやや高い、と言えます。 エントリーシートの注意 以上、3点、エントリーシートのウソをまとめました。 ただ、エントリーシートの段階では、学生がウソを書いているかどうか、判別しづらい点も多くあります。 というのも、学生が直接会ったキャリアセンター職員・カウンセラーやOB訪問で会った社員などから「エントリーシートは盛った方がいい(ウソを書いた方がいい)」という指導をすることがあります。 あるいは、直接は聴いていなくてもネットにあふれる「エントリーシートは盛った方がいい」を真に受けて書いてしまうことが多々あります。 悪意がないまま、ウソを書いている学生は、中には優秀な学生、その企業に向いている学生がいる可能性もあります。 そのため、近年ではエントリーシート・履歴書だけでは判定せず、一次面接と合わせて判断する企業が増えてきました。 面接のウソ 面接のウソは以下の4点です。 1:アピール内容と矛盾した内容しか話せない 例:プレゼン大会に出場し、面接でも好印象 近年、採用担当者の間で「就活生のウソ」として警戒感が急に高まっているのが、プレゼン大会出場者です。 プレゼン大会に出場したことはウソではなく、面接担当者の評価が高いのもウソではありません。 では、何がウソか、と言えば、プレゼンそのもの。 プレゼン学生を採用して外れだった、と嘆く採用担当者の言を紹介します。 「大規模なプレゼン大会で好成績だった学生がいた。 話し方も堂々としているし、面接担当者の評価も抜群。 最終選考でも役員が大絶賛。 で内定を出して入社。 ところが指示したことしかできない、外れ人材だった。 あとで調べると、その大学のゼミでプレゼン手法のノウハウを全部共有。 プレゼン慣れしていない学生が多い大会なら、好成績を残すのも当然。 そのプレゼンも『ゼミの先生が教えてくれたから』『前年の先輩がそれでうまく行ったから』という理由でやっているだけ。 自分の頭で考えていない。 以降、プレゼン学生は違う意味で就活生のウソと捉えるようになった」 プレゼン大会は各団体・大学が実施するようになっています。 その全て、とは言いませんが参加学生の相当数がプレゼン手法をマニュアルでどうにかしようとしてしまいます。 このプレゼン学生のウソを見破る方法は、やはり深堀り質問が一番です。 特にプレゼンのテーマについて、どんな文献を調べたか、反対意見の文献はどれだけ読んでどう判断したか、などを聞いていくと有効です。 プレゼンにきちんと取り組んだ学生であれば、反対意見の文献も調べています。 一方、プレゼン学生は、数冊程度しか読まずにプレゼンを構成しようとしています。 学生のウソを見破った後は 採用担当者は学生のウソを見破った後、どう動くべきでしょうか。 書類選考の段階であれば、その書類を適切に処分すればいいだけです。 問題は面接時。 合同面接が多い初期選考の段階だと、他の学生にも質問する必要があります。 そのため、無理に問い詰める必然性もなければその余裕もありません。 個人面接が多くなる中盤だとどうでしょうか。 もし、小さなウソ、かつ、欲しい学生であれば、一度、面接から離れて「本当はどう?」など深堀りしていって、「ウソは結局、ばれるからね」などと釘をさすパターンが多くあります。 一方、それほど、採用したいとは思えない学生であれば、かるく流す採用担当者が多いようです。 無理に問い詰めたところで、その企業の心証を悪くするだけだからです。 著者メール(namio eurus. dti. jp)か、Twitter(@ishiwatarireiji)までご連絡ください。

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リクナビ「内定辞退率」問題、りそなHD、京セラなど利用企業にも行政指導などの方針(追記あり)(山本一郎)

リクルート キャリア 記者 会見

2019. 01 株式会社リクルートキャリア 当社サービスに関する、一部の報道につきまして この度は、当社サービスに関する報道で、学生の皆さまや、企業・大学の関係者など各所にご心配、ご迷惑をおかけしておりますこと、誠に申し訳ございません。 今回報道されている内容は、当社が提供しているサービスのひとつである、「リクナビDMPフォロー」というサービスについて取り上げられたものです。 本サービスの概要と今後の対応につきまして説明させていただきます。 【リクナビDMPフォローとは】 <サービス提供の背景> 当社「就職みらい研究所」の調査によると、近年、学生の入社企業への納得度は低下傾向にあります。 また、入社企業に「納得している学生」と「納得していない学生」との間には、「入社予定の企業の理解度」に大きく差があることも判明しています。 学生の納得度を高めるためには企業と学生の相互理解を深めることが重要であるにも関わらず、年々企業の採用難易度が上がっており、7割以上の企業人事にとって「採用に係るマンパワー」が最大の課題となっています。 また、メールや電話による内定者フォローを強化している企業も増えつつある一方で、過去5年で「学生による辞退率」は大きく増加しているのが現状です。 相互のコミュニケーションが成立していれば本来紡がれたであろう納得度の高いマッチングが、適切なフォローがかなわないことで、応募学生による選考活動辞退や内定辞退につながってしまっている現実もあります。 <サービスの内容> リクナビDMPフォローは、当該採用企業における前年度の応募学生のリクナビ上での行動ログなどのデータを解析の対象に、その企業に対する応募行動についてのアルゴリズムを作成します。 そこに、今年度に当該採用企業に応募する学生の行動ログを照合。 その結果を「採用選考のプロセスが途絶えてしまう可能性」として企業に提示することで、企業は適切なフォローを行うことができ、 学生にとっては、企業とのコミュニケーションを取る機会を増やすことができます。 学生の応募意思を尊重し、合否の判定には当該データを活用しないことを企業に参画同意書として確約いただいています。 コミュニケーション不足による「学生からの辞退」という企業学生双方にとって不本意なマッチングに終わりかねない状況に対し、誰に、いつ、どのようなフォローを行うかというコミュニケーション設計の一助にしてもらうことを目的に、提供してきました。 なお、本サービスは、2018年3月のサービス開始以降、38社に対して、試験的な運用を積み重ねてきました。 【本サービスにおける個人情報の取り扱いについて】 これまで本サービスでは、学生が当社の就職情報サイト「リクナビ」にご登録いただく際にご同意いただいたプライバシーポリシーに基づき、リクナビサイト上での行動履歴の解析結果を取引企業に対して提供しておりました。 プライバシーポリシー なお、本サービスで企業に提供されるデータは、リクナビの閲覧データをもとに算出されたスコアであり、学生の能力を推し量るものではありません。 この点、いかなる時期であっても提供された情報を合否の判定に活用しないことにご同意いただいた企業にのみ、本サービスをご提供してきました。 ご利用いただいている企業には当社から定期的に利用状況の確認をさせていただいております。 【今後の対応につきまして】 本サービスの提供にあたっては、各種法令にも照らしつつ、学生の個人情報保護を最優先にサービスの設計や各種規約を整備してまいりました。 しかしながら、昨今では個人情報保護に関する社会の認識も大きく変化しております。 海外におけるルール整備の潮流も受け、本日の一部報道にもあります通り、関係各所から当社のプライバシーポリシーの表現が学生に伝わりにくいものとなっているのではないかとご意見をいただきました。 こうした背景から、2019年7月31日(水)をもって、サービス提供を一時休止させていただくことを決めました。 学生の個人情報がどのように企業に提供されていくのか、よりわかりやすい表現や説明方法を検討し終えるまで、本サービスは一時的に休止いたします。 このたびは、多大なご迷惑をおかけしますこと、申し訳ございません。 今後もリクルートキャリアは、学生が自分自身の持ち味を生かしていきいきと働くことを実現するサポートをし続けていきますので、ご理解賜りますよう、どうぞお願い申し上げます。 【本件に関するお問い合わせ】 株式会社リクルートキャリア 社外広報グループ kouho waku-2. com 03-3211-7117.

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株式会社リクルートキャリアの口コミ・評判(一覧)|エン ライトハウス (2659)

リクルート キャリア 記者 会見

かねて問題となっていたリクルートグループのリクルートキャリア社が販売していたサービス「リクナビDMPフォロー」で生成された学生の「内定辞退率」データについて、続報がありました。 すでに指導、勧告が行われているリクルートキャリア社だけでなく、これらのデータを購入し、採用希望の学生の採否判定への利用をしていたかもしれない企業に対しても行政指導や勧告が行われる運びとなり、今日12月4日17時30分より個人情報保護委員会が記者レクを行うとのことです。 8月にはリクルートキャリアに勧告と指導の両方を出した。 出典: なぜ利用企業にまで行政指導や勧告が出るのかという点について掻い摘んで申し上げるならば、一連の大学生・大学院生など学生の新卒採用の仕組みとしては、リクルートキャリア社と利用企業の契約形態がどうであったのかが大事になります。 リクルートキャリア社に利用企業が採用希望の学生の採用情報の取り扱いを「委託」していたのだとしたら、リクルートキャリア社はそもそもデータの処理のみ(プロセッサ)が委託され、データの取り扱いは利用企業がオペレータとして実施する形になります。 ここでリクルートキャリア社が「内定辞退率を使いませんか」と持ち掛けて「それいいですね」と利用企業が乗っかってしまえば利用企業がその内定辞退率データの実施に責任を持たなければなりません。 問題についてはリクルートキャリア社のホームページで謝罪と説明が掲載されているのですが、企業からの採用業務を受託し、採用希望の学生のデータの取り扱いを行っている(プロセッサである)リクルートキャリア社の問題にとどまらず、そこで発生した適法とは言えない行為を行った発注側(コントローラである)の利用企業側の責任も問うというのは避けられない帰結であろうと思います。 本件においては、目下ちょうどが発表され、我が国における個人情報の取り扱いに関するおおよその道筋が見えつつある中で、きちんと問題を棚卸しし、同様の事態の再発を防ぐという点で非常に重要なことではないかと思います。 一方で、今回はリクルートキャリア社が槍玉に挙げられる形になりましたが、同業他社も含めた人材業界では適法とは言えない個人に関する情報の不適切な利活用や突合によるスコアリングやHR Techが横行している状態でもあるため、単にリクルートグループ一社を叩いて終わるべきものでもないのではないかと強く思います。 (追記 18:16) 記者会見の結果、処分について、指導と勧告がそれぞれ行われた利用企業について実名が発表されました。 リクルートキャリア社は、内定辞退率の提供を受けた企業側において特定の個人を識別できることを知りながら、提供する側では特定の個人を識別できないとして、個人データの第三者提供の同意取得を回避しており、法の趣旨を潜脱した極めて不適切なサービスを行っていた。 これはつまり、提供元では個人特定できないデータ群ながら、提供先で突合が行われれば個人特定が可能であるということを「知りながら」個人データの第三者提供を行ったということで、今回の個人情報保護法の改正大綱の骨子の内容をしっかりとフォローアップしているものであると評価されると思います。 2.提供先において個人データとなる場合の規律の明確化 個人に関する情報の活用手法が多様化する中にあって、個人情報の保護と適正かつ効果的な活用のバランスを維持する観点から、提供元では個人データに該当しないものの、提供先において個人データになることが明らかな情報について、個人データの第三者提供を制限する規律を適用する。 出典: つまり、リクルートキャリア社がDMPフォローにおいて個人特定が不能なデータとして利用企業に提供しても、利用企業の側が補完させられる(Cookieなどの)データと紐づけて突き合わせを行えば、容易に個人が特定できます。 これをリクルートキャリア社が「知りながら」利用企業に提示したこと自体もアウト判定になっているあたり、個人情報保護委員会は本件では充分な仕事をした、と言えると思います。 ただ、記者レクの内容を精査しても、相変わらずリクルートキャリア社が何の情報をどう確保して内定辞退率を弾き出したのかという具体的なところは開示されていません。 もしも、利用企業だけでなく、エントリーしている多くの学生のデータをすべて教師データとして喰わせて機械学習させていたとするならば、これはこれで更なる問題になるかもしれず、もう少しきちんとウォッチしていきたいと思います。 また、本件については等しく厚生労働省からも何らかの指導・勧告が出て何らおかしくない事案でありまして、改めて、注視してまいります。

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